ルーデウスが８歳のときより前にフィットア領上空に現れた赤い珠。そこから２年の間、何事もなく過ごしてきましたが、突如、球体を中心に光が発生し、フィットア領は壊滅、ルーデウスとエリスは魔大陸に飛ばされてしまいます。
この赤い珠は物語の重要な要素であり、最後までその原因は謎となっています。
赤い珠の謎を徹底解説致します。
※ネタバレがあります。見たくない方はブラウザバックでお戻りください。
１．赤い珠とフィットア領転移事件
フィットア領転移事件は甲龍暦417年にアスラ王国フィットア領で発生した魔力災害。フィットア領の城塞都市ロアから発生した光に広範囲の人や物が飲み込まれて消失、フィットア領は人工物や樹木が全て失われた草原地帯となった。消失から1日ほどで世界各地に消えた人々が出現したが、空中や海中に転移し即死した者、紛争地帯や魔大陸など危険な土地に転移し死亡した者など、多くの人命が失われた。
フィットア領転移事件の起点となった赤い珠はアニメ第７話「努力の先にあるもの」
でサウロスがいたしている時に登場
異世界においても異質な赤の珠をサウロスは
「悪いものではない」
と言い切ります。
異質な物ではあるが、上空にあり手が出せないので悪いものだと考えても対処がしようがない。ならば「悪いものではない」と考えた方が精神上良いという彼なりの解釈であった。
その予想は裏切られることとなる。
このときルーデウスは俺も祈っとこう。
どうか空から女の子が降ってきますように……
と盛大なフラグを立てている
それから２年後、続くアニメ第８話ターニングポイントでは遂に魔力災害がおこります。
ルーデウスが８歳の時に「三年ほど前にみつけた」と言っており、この２年後の事件を考えると、少なくとも５年間は上空にあったと思われる。
シーローン王宮ではロキシーが普段は見られない空の色に眉をしかめ
魔法大学でみた召喚魔術の光に似ていると察知し、ルーデウスの身を案じています。
百代目『龍神』オルステッド（社長）は西の空を見上げ、
「魔力が集まっていく……？
なんだ。どこで狂った？」
訝しげに顔をしかめる。
三大英雄が一人、『甲龍王』ペルギウスは北の空を見下ろし、
「今すぐ行き、調べ……いや、どうせロクでもない事をしているに違いない。
怪しい奴は見つけ次第、殺せ」
と光輝のアルマンフィを差し向ける
魔大陸のどこかにて魔界大帝キシリカ＝キシリスは東の空を見上げ、魔眼の力によって強大な魔力、召喚光、それを制御する者を覗き見るが、
「なんじゃ、見えんではないか。結界でも張っておるのかのう。
あんな大きなことしでかして顔を見せないとか、恥ずかしがり屋なんじゃからもう……」
と真相は見抜けていない様子。
そしてルーデウスたちは『傲慢なる水竜王アクアハーティア』の試し打ちとギレーヌに聖級水魔術をみせるために草原にやってくる。
そこで光輝のアルマンフィに襲撃され、その混乱のなか未曽有の魔力災害
フィットア領転移事件が発生し、エリスとルーデウスは魔大陸に飛ばされてしまいます。
２．中から現れたモノ
フィットア領転移事件はある人物を召喚するために起きてしまった魔力災害でした。
その人物は、ルーデウスの前世と同じ日本人ナナホシ。彼女を六面世界へ召喚するため必要となる魔力を世界が周囲から収奪したために起きた物でした
消失した人・物は無生物から順に魔力として消費されて、余った分が世界に放出された。
日本人ナナホシはルーデウスが異世界に転生する原因となった交通事故で庇った女子高生です。
３．赤い珠はなぜ発生したのか
赤い珠が発生し、多くの人々の命が奪われたフィットア領転移事件
物語のターニングポイントであり、物語に大きく関わる大事件ですが、ルーデウスの人生の物語ではその真相は語られることはありません。
この災害の真相は原作のエピローグで語られるのみとなっています。
この災害はある少女リリアによって起こされた物です。
彼女は神子と呼ばれる「一日だけ時間を巻き戻す」という力を持った少女。
彼女の能力を利用するために王宮に軟禁されていた。
また、彼女は死ぬと記憶を引き継ぎ何度も人生をやり直すというループを行っており、生き返るたびに王宮にたどり着き、利用され、殺されるという絶望のループを繰り返し疲弊していた。
このループの果てにある召喚の儀式と関わります。
そこで召喚されるのが篠原秋人。
ナナホシの思い人でもあり、ルーデウスが交通事故の際に庇った高校生の一人。
リリアは篠原秋人に恋をすることで絶望の中での光を見出しました。
しかし、彼は戦争の矢面にたたされ、首を落とされて死んでしまいます。
リリアは失意の中で生まれて始めて、強く願いました。
「彼と共に生きたい」
これにより彼女自身も知らなかった能力
『過去を改変する能力』
が発動し、篠原秋人が生きる世界のための必要な要素が作られます。
これが甲龍歴500年。
彼女の力は甲龍歴400年に遡り、そこに次元の裂け目を出現させます。
少女の力と、世界の力が拮抗し、400年、401年、403年。
何事も無く世界は進行します。
そして、甲龍歴417年に甲龍歴500年の篠原秋人を救うための要素ナナホシが召喚されます。
多くの犠牲を払いながら。
その後のリリアがどうなったのかは語られていません。
しかし、
ヒトガミの未来視では彼らしき人物が龍神オルステッドやルーデウスの子孫たちと共にヒトガミ討伐に参加しているという記述があり、リリアの願いが一部でも叶えられたのでは無いかと考察出来ます。
実は、彼女の行った『過去を改変する能力』の次元の裂け目によってルーデウスが六面世界に生まれ落ちてる要因となっています。
物語の始まりに深く関わるリリア。
彼女のことが語られるのを楽しみにしています。
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