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1.管理者ギュリエディストディエス
システムの管理者の一人で、作中で舞台となる世界の神に相当する存在。アニメ9話で、火龍レンドの死を感知したことをきっかけに主人公と接触を図り、以後は彼女を庇護する「D」の干渉も挟みつつ敵対こそしないが、互いに警戒心を緩めない微妙な関係を続けていく。
誠実な人物で、主人公に対する物腰も真摯なもの。真面目な人柄もあって世界の現状に対して苦悩しているが、現状に至るまで有効な手を打つことが出来なかった。これには管理者Dの意向に背かないよう思うように動けないことも大きい。主人公は彼の抱える複雑な感情を理解しつつも、拘泥せずに自らの計画を進めることにする。
アリエルとは古くからの知己同士であり、不干渉の立場を貫いているが、人魔大戦では一時的に魔王軍の第9軍を率い、戦争に参加している。第9軍の構成は異世界での最強種族の龍と竜で構成されており、まともな人族が対抗出来る物ではない。
名前が長いためか、主人公からは茶目っ気を込めて主に「ギュリギュリ」、サリエルやアリエルからは「ギュリエ」という愛称で呼ばれている。全身を真っ黒な甲冑で包み、唯一露出した顔も浅黒く黒髪を持つことから単に“黒”とも。ただし、瞳の色は紅い。エルロー大迷宮に配置された地龍をはじめに龍の主に当たる存在でもあり、彼自身もまた「真なる龍」。魔物としてシステムの影響下にある配下とは文字通り格の違う存在であり、異世界では最強の存在であり、システム下の者では彼の相手をすることも出来ない。
2.ギュリエディストディエスの分身体
世界の管理者として活動しているギュリエディストディエス。人族の人間目線から現地を観察するために分身体を紛れ込ませています。彼の分身体にハイリンスがいます。
ハイリンスはアナレイト王国クォート公爵家の次男。勇者ユリウスの幼馴染で、主筋である彼とも打ち解けた気やすい仲だった。
率直で明るい人柄の中に、深慮に富んだ真摯な内面を隠しておりユリウスを取り巻く環境や人間関係についてもその多くを察している。
勇者パーティーでは盾役だったが、人魔大戦では魔王軍との戦いでただ一人生き残った。
人魔大戦では直接対決は無いが、本体と分身体で争っていたこととなる。
ギュリエディストディエスはハイリンスに干渉し、記憶を共有することが出来るが、ハイリンスの方は本体であるギュリエディストディエスに干渉出来ないという立場にいる。
その後、シュンにユリウスの最期を伝え、新たな勇者となったシュンを守ることを誓い、以後は彼に同行している。
3.彼の願いはきっと叶わない
遥か昔、現代の地球のような文明が世界にまだあった時の話。
真なる龍は宇宙全体のパワーバランスでも大きな存在感を放ち、幅広く居住している種族である。長ずればやがて「神」に達することが約束された強大な種族。
龍にとって同種以外の生物など等しく下等な存在でしかないという傲慢な考えを、当たり前の物として認識している超越種。
若い龍であるギュリエディストディエスも類にもれず偏った思想を持ちながら、その若さもあって血気盛んではあるが、柔軟な思考ができる龍であった。
ポティマスが起こした事件の折、彼ははぐれ天使であるサリエルと出会う。
原生生物の保護、という使命から人類を見守っているサリエル。サリエルは自分の気持ちも理解できず、情緒未発達で機械的な思考しかできない。
人の業にさらされた彼女は、かすかな自我をすり減らし、傷ついていた。
ギュリエディストディエスはそんな不合理な彼女の行いに苛立ちを覚える。サリエルの支持者である人間フォドゥーイは、そんな彼の心情を見抜き、自分が亡き後、サリエルを支えるための存在としてギュリエディストディエスを誘導していく。そんな時、ポティマスの企みによって、原生生物である人類と龍との大規模な戦争が起こる。
龍の力は圧倒的であり、ポティマスの技術を利用した対神の兵器を用いていも時間稼ぎにしかなっていなかった。龍と対抗し得るのは、より強大な力を持つはぐれ天使のサリエルだけだった。
サリエルに惹かれ、友として接していたギュリエディストディエスはサリエルの足止めに現れる。しかし、サリエルは止まらない。
ギュリエディストディエスは龍としてサリエルと戦うということもせず、これまでの龍という生き方を捨てサリエルにつくということもせず、選択を拒んだ。その選択如何に関わらず、星は崩壊寸前に追い込まれた。
星を救うために星に命を捧げることとなったサリエル。ギュリエディストディエスはサリエルを救うために禁忌とされている邪神と面会をする。願いを聞き入れた邪神の力によって改変される星。
邪神は魔術を用いて、サリエルを依り代にして星に「システム」を施す。
そして星とサリエルの延命はなされた。
このシステムの中では人々が戦い合い鍛えられた魂を星に還すことで、星を回復させていくという物。
ギュリエディストディエスはサリエルを救い出すため人々に「戦って死ね」という。
サリエルは人々に戦って欲しくは無いと願い、友であるギュリエディストディエスに頼む。
彼は板挟みになる。
しかし、全ての現況であるポティマスは今後も何か引き起こすことが目に見えていた。
ギュリエディストディエスはポティマスだけは止めなければならないと考えていたが、それを見越してなのか邪神は言う。
「管理者は星の生物に手出ししないようにしましょう」
と、世界の管理者となったギュリエディストディエスに邪神は制約を掛ける。
まさに見守ることしか出来ないギュリエディストディエスは悠久の時を管理者として生きていくことになる。
そして、やはりポティマスが絡んでいる一件。先代勇者と魔王によって、星の命であるMAエネルギーが大量に失われる事件が起こる。(この事件がきっかけで転生者達が星にやってくる)このことで、自力で星が回復する道が絶たれてしまう。
星を救うために動いている二つの勢力。
人族と魔族。
教皇ダスティンと魔王アリエル。
ギュリエディストディエスは心情的には教皇ダスティンの案に賛同しているが、ここでも選択出来る立場では無く、結末を見守り、自身の命をも結果に委ねることとなっている。
星を正常な形に戻し、サリエルの開放を望んでいたギュリエディストディエス。
彼の願いはきっと彼の望む形では叶えられないのだろう。
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